モータとモーションコントローラ
 

 このページは、弊社のモーションコントローラとモータを接続する場合の注意点を記述しています

  以下に記載する内容は、弊社製品をご使用いただいた場合を前提としています。 一般的なモーションコントローラの動作に適合するものではありません。

多軸モーションコントロールの基本構成

モータを使用した位置制御

  いろいろな種類のモータがありますが、最もわかりやすいDCモータの場合、通電すれば回転して、通電をやめれば回転が止まります。 接続する極性を逆にして通電すれば、逆方向に回転します。しかし、これでは指定した任意の位置で止めることは困難ですし、 負荷変動の影響などで回転速度も安定しません。
  そこで、ロータリエンコーダに代表されるような位置検出器をモータ回転軸に連結して、いわゆるフィードバック制御という自動制御を行うことになります。 このフィードバック制御を行うのがモータドライバです。制御用モータのメーカでは、必ずといっていいほどモータドライバとペアにしてモータを販売しています。
  なお、パルスモータは動作原理上、このようなフィードバックループはありません。

モータドライバの選択

  DCサーボモータ、ACサーボモータ、パルスモータなどさまざまなモータがありますが、 モータメーカがペアで販売している適切なモータドライバと組合せさえすれば、あとはモーションコントローラとの接続部分---ということになります。 モータドライバとモーションコントローラとの接続部分は、ほぼ次の3種類に分類できます。

(1) 速度指令入力タイプ

  モーションコントローラからの速度指令に従って動作します。モータドライバは、TG(タコジェネ)あるいはロータリエンコーダなどから得られる速度値と、 モーションコントローラからの速度指令の偏差を計算し、その偏差に応じてモータ電流を制御します。結果としてモータは速度指令に従った速度で動作(回転)します。
  ・ 速度指令信号は、±10V程度の電圧指令信号が一般的となっています。
  ・ このタイプでは位置制御機能はありません。

(2) パルス列入力タイプ

  モーションコントローラからのパルス列指令に従って動作します。このパルス列は、パルス数が位置指令、パルス周波数が速度を表現するようになっています。 回転方向を、CWパルスとCCWパルスの2信号にて別々のパルスで表す場合と、パルスは1信号で方向信号を別信号とする場合の2種類があります。 一般的には、ドライバ側とモーションコントローラ側のいずれも、この2種類のどちらかに切換えて使用できるようになっています。
  モータドライバは、ロータリエンコーダなどから得られる現在位置と、モーションコントローラからの指令位置の偏差を計算し、 その偏差に応じてモータの回転速度を制御します。さらに一般的には、速度偏差も計算してモータ電流を制御するといった2重のフィードバックループになっています。 この結果として、モータはパルス周波数に応じた速度で回転し、さらに位置決め制御も可能となります。

  ・ 弊社のモーションコントローラは、パルス列入力タイプを対象としています。
  ・ パルスモータは動作原理上、パルス列入力タイプのみです。
     モータ自身に位置決め機能があるため、上図のようなフィードバックループはありません。

(3) 位置データ入力タイプ

  上位コントローラ(コンピュータ)からの位置および速度指令に従って動作しますので、 このタイプはモーションコントローラの機能も含んだドライバということになります。 データ送受信はRS422(RS485)などのシリアル通信で行われるタイプが一般的です。
  このタイプでは、多軸制御の場合に各軸動作の時間差が生じたり、各軸の速度誤差により正確な直線補間動作ができないといった制約があります。
  弊社のモーションコントローラには適合しません。

CW/CCWパルス列信号の仕様確認

  絶縁モーションコントローラ (DACS-2500KD-PMV6-ISO など) と接続する場合

(1) 特にご注意いただきたいのは相手側(ドライバ側)のプルアップ電圧です。 +5V仕様となっていることが重要です。+12V、+24V仕様のドライバでは使用できません。

(2) また、電流制限抵抗の抵抗値は、電流値を12mA以下に抑えるため、400Ω以上となります。1KΩ程度が適当な値です。 このような抵抗がドライバの入力側にあって、コントローラ側の出力がONとなって、ドライバの入力をcloseしたときに、 close時の電流値が12mA以下となることが重要です。

  TTL出力のモーションコントローラ (DACS-2500K-PMV6 など) と接続する場合

(1) TTL入力のモータドライバと接続できます。TTL信号の詳細はこちらをご覧ください。

(2) プルアップのないフォトカプラ入力に接続できます。弊社コントローラのTTL出力には電流制限用に56Ωの抵抗器をシリーズ接続しています。 このため、モータドライバ側入力の電流制限用抵抗値は、 3V出力のDACS-1500シリーズで 200~470Ω、2.5V出力のDACS-2500シリーズで 100~200Ωが適当です。詳細は取扱説明書をご覧ください。

モーションコントローラとモータドライバの接続

  基本的には、CWパルス信号(正方向回転パルス信号)と、CCWパルス信号(負方向回転パルス信号)を接続するだけです。 使用するモータドライバによっては、プルアップ用電源(+5V)が必要となるものもあります。詳細はモータドライバの説明書をご確認ください。

  プルアップ用電源(+5V)が必要となるモータドライバとの接続図はこちら
 

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  その他の接続に関する一般的なご注意

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